株式会社アイネット 代表取締役会長 池田典義氏 第3回「顧客志向」 (全4回)

By admin • 1月 15th, 2010

戦後の日本経済を語る上で、高度経済成長下におけるモータリゼーションの発展が日本経済に与えた影響力はいわずもがなであるが、その動力であるガソリンを主とする燃料供給の関連業界も大きな発展を遂げてきた。
今回の次代の会は、そのモータリゼーションの隆盛に沿って急増したガソリンスタンド(GS)の事務管理と運用システムの開発・運用を行う株式会社アイネット(元株式会社フジコンサルト)を設立し、一代で東証一部上場を成し遂げた同社代表取締役会長の池田 典義氏の軌跡を辿ってみたいと思う。

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株式会社アイネット 代表取締役会長 池田典義氏

第3回「顧客志向」
POSによる業務管理システムを開発し、アイネットを国内シェア50%超の一大企業へと導いた池田氏が掲げる3つの経営哲学を前回に引き続き語ってもらった。
1つ目は「特化は汎用につながる」、2つ目は「必要は説明の母」。それぞれが氏の実際の業務の中から生まれたものであり、非常に含蓄に富んだものである。前述の2つに関しては前回をご覧頂くとして、今回はその3つ目である「顧客志向」について語って頂くこととなった。
「顧客志向」とはどの業種、業態においても必要な考え方である、と声高く叫ばれてはいるものの、具現化していくには改めてマインドの部分が重要ではないだろうか。各々の立場で理解し活用できる言葉を選んで氏は語ってくれた。

「『顧客志向』という言葉の意味をまず説明するとすれば『相手のためになることを一緒に考えて作り上げていく』ということになりますね。重要なのは『一緒に考えて作り上げていく』というところです。私はお客様のための『アシスタント』ではなく『プロモーション』をしていくというスタンスに立って常に行動してきました。価値を高めるために何をこちらから提案し、考え、そして提供していけるのか。そこが営業としては非常に重要なのだと実感しています。

ソフトの開発を例にとると、下請けになって言われたものを作っていては成長がない。あくまでもソリューションをお客様の立場になって考え、提案していくというスタイルにすることです。そんな理由でフジコンサルト時代はソフト開発要員の派遣は一切行いませんでした。

また『固定客の概念を捨てること』も『顧客志向』という経営哲学において重要なポイントです。よく営業の会話で『固定客だから大丈夫です』という声を聞きますが、それは現在においては根拠のない言葉である、そう感じます。

いつまでも同じお客さんが固定でいてくれるのだという幻想は捨てて、常に新しい気持ちでお客様との関係を築いていくこと、これがこれからの時代の営業マンのスタンスとして求められるのではないでしょうか。
そこでお客様と『One to One』の関係をしっかりと構築し、信頼関係の中で一緒に考え、そこから導き出された解をソリューションとして提供することができてこそ、優秀な営業マンであるといえるのだと思います。

そうはいっても実際には営業マンがお客様に対してアプローチしたがらないことがよくあります。『お客様が迷惑がっているのではないか』という潜在意識があるのかもしれませんが、それは嘘である、そう思います。私の経験からすればお客様は常に新しい情報を欲しがっているのです。

但しその為には常に営業として、そしてプロとしてお客様が欲しい情報をしっかりと提供することで価値を感じて頂かなければいけません。

その為には当然勉強も必要になりますし、それを怠っていては昨今忙しい中お客様に時間をとってもらい、満足して頂く関係構築は難しいのは当然だと思うのです。」

いかがであろうか。このブログを通じて氏が伝えたいニュアンスを読者の皆さんに対して、しっかり伝えることができているだろうか。
自らの立場で考えてみても、営業という仕事ではないにせよ、他者との友好な関係を構築する上では、氏の経営哲学は非常に参考になり、考えさせられるところが多々ある。
アイネットが参入した事業が時代のニーズに即していたとはいえ、やはり肝になるのは人間と人間の関わりなのだと感じる。

さて、次回の最終回では、アイネットがこれから目指す事業の方向性を紹介し、また同社のCSR活動と、その他公職としての活動を通じて氏が抱く次代への思いをお伝えしていきたいと思う。

(敬称略 最終回へ続く)

取材・執筆 次代の会 柳澤 史樹

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