ジョルダン株式会社 代表取締役社長 佐藤俊和氏 第2回「携帯への参入から上場へ」(全4回)

By fumiki.yanagisawa@jidainokai.jp • 4月 3rd, 2010

インターネットの技術開発によるサービスの中には、ユーザのライフスタイルを変えるものが数多くある。今回の次代の会 講演ブログは、ビジネスマンのライフスタイルを変えたといわれるソフト「乗換案内」を開発したジョルダン株式会社 代表取締役社長の佐藤俊和氏に、インターネット黎明期からの同社の歩みとこれからについて語ってもらうことにしよう。

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ジョルダン株式会社 代表取締役社長 佐藤俊和氏

第2回「携帯への参入から上場へ」

佐藤氏が当初は「会社の看板があったほうが仕事がしやすい」というくらいの軽い気持ちで設立したジョルダン株式会社。独創的でかつ大ヒットしたTVゲーム「クレイジークライマー」や「ムーンクレスタ」や、当時は珍しかった各種ソフトウェアの受託開発などで経営自体は順調だったが、10年がすぎた頃突然虚しくなり、自社で商品開発したいという思いのもと作られた「乗換案内」が大ヒット、その後逐次機能追加、バージョンアップを重ね今に至っている。その中でもやはり大きな転機になったのはやはり携帯電話の本格的な普及であろう。

 「実はi-modeより先に当時のJphone がSkywebというサービスを始めているんですね。1998年です。そこでログ解析をしているなかでヨーロッパで当時はやっているメッセージサービスを携帯電話のインターネットで、というビジネスモデルを偶然発見し、そこにビジネスとしてのヒントを見つけることができました。その後2000年にはimodeとezwebが相次いでスタートし、一気に携帯が普及しはじめた、そんな時代でした。」

 携帯電話の爆発的普及にあわせ、同社の開発のスピードはさらに加速していく。インターネットもインフラの整備、PC自体の性能が向上することと並行し、そのスピードはますます加速してきた。この時期が同社にとって最も開発のスピードが速かったと佐藤氏は語る。

「その後は一気に世界を対象にしてエアラインの時刻表も検索できるようにしようと、ユナイテッド航空の発券の会社などと対応できるように開発を進めていましたが、発券会社の為に『切符を売ってください』といわれ、開発会社のジョルダンにはハードルの高いものでした。

その当時は世界の電車も含め全て網羅してやろう、と意気込んでいた時代ですが、実はこの時期に会社としての大きな転機を迎えることになり、それまでかなりスピードを上げていた開発のスピードを一度落ち着けて、ビジネスとしての仕組みづくりを考え直すことになりました。」

 乗換案内は携帯電話の普及と共に順調に推移してきたが、ここで同社は転機を迎えることになる。2003年の大証ヘラクレスへの株式上場である。

「当時は私がメディア事業をやりたいな、とも思っていたところで、乗換案内もNEXTサービスという新しい有料サービスに展開をしていたところでもありました。そこに先ほど述べた航空会社の発券サービスなども並行して行っていたので、しっかりとビジネスの下地を重ねていくことになりました。その結果、開発のスピードが遅れた時期でもありましたが、それはこれからのジョルダンの事業の方向性を決めることになったかと思います。

 上場を意識したときに考えたのは結果論ではありますがまず利益を出さねばならない。上場以前は利益を出すより開発を優先していたようなところがあったのですが、利益を出すことによって非常に動きやすくなったのにはビックリしました。

考え方としてスピードを優先するにはお金をかけるしかない、その意味では私自身がわりとのんびりしているタイプなので、上場をきっかけにハッパをかけられたようなところがありますね(笑)。」

 乗換案内のバージョンアップの他、i-modeでのハムスター育成シュミレーションゲーム、また携帯の電子書籍など、多くの開発に打ち込んできた氏が、上場を機に新しいジョルダンのステージの幕開けを意識し、さらに新たな展開を目指すことになる。

次回はこれからのジョルダンの方向性についてもう少し語って頂こうと思う。

(第3回目に続く)

敬称略 取材・執筆 次代の会 柳澤 史樹

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